子どもたちが外で元気に走り回る夏の園生活。水遊びや虫取り、しゃぼん玉や散歩など、夏の屋外活動は心も体も育てる貴重な時間です。
しかしその一方で、強い日差しや高温多湿の環境は「日焼け」や「熱中症」のリスクも伴います。
子どもたちが安全に、そして快適に過ごせるよう、保育士として今すぐ実践できる注意点と対策をまとめました。
◆ 子どもは大人より暑さに弱い!
乳幼児や小さな子どもは、大人よりも体温調整機能が未発達で、暑さに敏感です。
また、背が低いため地面からの照り返しの影響を受けやすく、熱中症や日焼けになりやすいのが特徴です。
だからこそ、保育の現場では少し先を読んだ対応が求められます。
◆ 日焼けの対策ポイント
◎ 長時間の直射日光を避ける
・午前10時〜午後2時の強い日差しを避ける
・日陰やテントを積極的に活用
・園庭や公園に日陰スポットを確保しておくのもおススメ
◎ 帽子・服装の工夫
・つば付き帽子の着用を徹底
・通気性の良い長袖シャツやUVカット素材の上着も活用
・濃い色の服より、白やパステルカラーの服のほうが熱を吸収しにくい
◎ 日焼け止めの使用について
園によっては保護者の了承を得て、子ども用の日焼け止め(SPF20~30)を塗ることも検討を。
肌が敏感な子もいるため、事前に確認を取りましょう。
◆ 熱中症の予防と見守りのポイント
◎ 活動前・活動中の健康観察
・朝の視診・問診で体調が万全かを確認
・顔色・汗の量・機嫌など、小さな変化も見逃さない
◎ 水分補給はこまめに・定期的に
・のどが渇いてからでは遅い!
・決まったタイミングで全員に水分をとらせるルールを設ける(例:10分遊んだら水分タイム)
◎ 暑さ指数(WBGT)を活用
・日々の活動前に暑さ指数(WBGT)をチェック
・危険レベルの日は、屋内活動への切り替えを柔軟に
◎ クールダウンタイムの導入
・保冷剤入りタオルやミストスプレーなどで涼しく
・水に濡らした手ぬぐいや帽子を活用するのも効果的
◆ 万が一のときの対応フロー
【軽度の熱中症のサイン】
顔が赤い、ぼーっとする、頭が痛い、気分が悪い
対応:
涼しい室内に移動させ、衣類を緩める
水分を少しずつ与える(経口補水液がベスト)
首・わき・足のつけ根を冷やす
状態が変わらなければ医療機関へ連絡
【緊急性が高い場合】
意識がない、けいれん、吐き続ける
対応:
すぐに救急要請をする
◆ 保護者への情報共有も大切に
体調変化や気になる症状はこまめに連絡帳等で報告し、信頼関係を築きましょう
・帽子・着替え・タオル・水筒などの持ち物を事前にお知らせ
・水分補給や日焼け止め使用についての方針は園だよりや掲示で共有